赤ちゃんから英語をやる理由とその価値とは。

おうち英語
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最初は怖かった、「ダブルリミテッド問題」

『日本語もまだわからない赤ちゃんに英語を教える意味はあるのか』
『今から英語をやる意味、その価値はなにか』

単一民族単一言語。
そんなモノリンガルが当たり前のこの日本で
まだ何の意見も持たない小さな我が子に多言語育児をしようと思うとき、
ほとんどの親が一度は立ち止まって考える問題だと思います。

「我が子をバイリンガルにしてあげたいな」
そう思う親はたぶんきっとたくさんいるけど、
「英語をやる意味と価値はなにか」
その大きな問いの前で立ち止まり、そのままその道を引き返す人もたくさんいるのではないでしょうか。

  • 赤ちゃんのうちから英語をやると、日本語が育たなくなる
  • 母語がしっかり育たないと思考力が落ちる
  • どちらの言語も中途半端になってしまう

だから、幼児期から英語は教えるべきではない、とダブルリミテッド(セミリンガル)になる危険性を訴える声はよく耳にします。

7年前、はじめての妊娠出産を経て、目の前の可愛い我が子のためになにかためになる事をしてあげたい!と思っていた私は、【ダブルリミテッド】なんて言葉を初めて聞いて結構恐怖を覚えました。
良かれと思ってやったことが、子供にとって害になったらどうしよう。
下手な事しないで普通に育てた方がいいのかな。
そう思わなかったわけではないけれど、言語学の専門の方にお話を聞いたり、自分でも調べたりして、やり方さえ間違えなければダブルリミテッドにはならないんだ。
むしろ日本で子供をダブルリミテッドにしようと思ったら、相当特殊な環境にしないとならないのね。
そう知って、かなり安心したのを覚えています。

私が思う、英語をやる意味と価値。

私は、語学の専門家でも、子供の発達や脳の専門家でもありません。
学生時代ちょっと英語が好きだっただけの、ただの母親です。

そんな私がパトリシア・クール博士の
「赤ちゃんは生後6か月程度ですべての音を聞き取れる臨界点を超えて、その能力を失っていく」
というTED Talkに突き動かされて、とりあえず飛びつこうとした英語とサイン。
超絶ジャパニーズな私が、超絶ジャパニーズないちこにサインと英語を教えてみようかと思う、なんて話をすると、7年前はなんとなくネガティブな反応も多かったなーと思います。

みんなはっきりとは否定しないけど、
「ベビーサインは聞いたことあるけど、赤ちゃんに英語??」
「英語は本人がやりたがってからでも遅くないんじゃ…ていうか本人の意思は?」
「今から英語覚えさせても使うところなくない?」
「最初の子って張り切るよね~!みんなそう!わかるわかる!」
みたいな。

いや、わかるよ。
なんかなじまないな~って違和感覚えるの、わかるのよ。
わかるんだけど…でもやっぱりこの道を行ってみたいな、と感じる。
それはなぜなのか。

まずは自分の頭の中を整理してみることにしました。

そもそも、「英語育児」のゴールはなにか。目標はなにか
その上で「英語」をどう捉えるのか。

英語育児のゴール・・・?
そりゃ「英語を話せるようになる」だよね。
それは当たり前なんだけど、それなら別に赤ちゃんから始める必要はない。
大半の日本人は英語が話せないと言われていて、それはまぁ事実だけど
でも一方で中学生でABCから習い始めて、その後本人の努力で英語ペラペラになって、世界を舞台に活躍しています!っていう日本人だってたくさんいる。
だから「話せる」だけなら、そんなに急がなくてもいいのかもしれない。

でもあのTED talkで聞いたように、「音がちゃんと聞こえる」のは代えがたいメリットだよね。
RとLが聞き取れない&発音できなくて困るのは日本人あるあるだけど、幼児期から英語の音に慣れて聞き分けられる能力が備わってるのは実はすごく大きいと思う。

でも、なんだろう、それだけじゃないんだよなぁ…

英語育児を通して、私がいちこにあげたいものってなんだろう。
いちこに見せてあげたい世界。
いちこに身に着けてほしい力・・・。

私がイメージするのは、言葉を超えて得られる自由。
言葉を超えた、たくさんの出会い。
言葉を超えた、色とりどりの体験、そこからの学び。
そういうもの。

自分のいる当たり前の世界と全然違う世界が、この地球にはたくさんあること。
言葉や、顔や、髪の色が違う人が、違う考えや習慣や文化の中で生きる世界のある不思議。
違いを見つけて学ぶことの面白さ。
でも、言葉も顔も髪の色も全然違う人なのに
一緒に食べるお弁当は美味しくて、一緒に見る空はきれいで、
「美味しいね、きれいだね」って笑いあえる幸せ。
全く違うものの中に「おなじ」が見つかる喜び。

そういう豊かな経験こそが、いちこの心の栄養になるはず。
そこに、英語をやる意味と価値があるはず。


そうか。
私がわが子にプレゼントしたいものって、
【技術としての英語】じゃなくて【教養としての英語】だったんだ。

そこが分かったら、本当にストンと腑に落ちて。
あぁ、これだ。と思いました。

英語が話せる、その知識と技術をゴールにするのではなくて、
英語がわかるからこそ見える世界と得られる体験。
それこそを目標に、私はこの子と英語とサインを始めよう。

そう思ったのでした。

余談:世界に見るバイリンガル人口

日本で「バイリンガル育児してます!!」っていうと
意識高いな~なんて思われがちだったり、
バイリンガル育児なんて脳に危険!的な話があったりしますが
大半の日本人のような「モノリンガル」が世界の当たり前なのか。
そもそも世界にバイリンガルってどのくらいいるのか。

ちょっと調べてみたのでお知らせします。

ilanguages.org というサイトで
世界人口あたりのパーセンテージを出していました。

  • モノリンガル:40%
  • バイリンガル:43%
  • トリリンガル:13%
  • マルチリンガル:3%
  • ポリグロット(5か国語以上の話者):1%

つまり、母語しか話せない人は世界の40%。
世界人口の60%の人が、2つ以上の言葉を流暢に話せている。
世界中、教育が十分行き届いていない地域等も含めての人口の6割ですから、
いわゆる先進国とされている地域に限るとバイリンガル人口比率はもっと高い可能性もあるかもしれません。

言語に限らず、私たちの当たり前は、世界の当たり前ではない。
子どもたちがこれから生きる未来は、どんな世界になっているのかな。
英語というツールは決して万能ではないけど、
子どもたちがいざ世界に飛び出そうとするときに小さな翼になってくれたらいいな、と思います。

お読みいただきありがとうございました♬

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この記事を書いた人
ひより

おうち英語ブロガー。3人の母。
長女0歳の時に始めたおうち英語は9年目。
子どもたち全員をおうちでバイリンガルに育てています。
長女は9歳で英検2級、次女は7歳で準2級を取得。
娘たちの現在の英語レベルは「ハリーポッターの原書が読めるくらい」。
このブログでは、おうち英語に関する情報のほか、おうち学習やおうち知育、そして子どもたちの成長などを綴っています。

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